秋の鎌倉散策


紅葉にはまだ早い?と思いつつ鎌倉散策。生憎の曇り空の中、「海蔵寺」、「英勝寺」、「壽福寺」を巡りました。紅葉は、ちょっと早かったのか、台風24号の被害(塩害)の影響なのか、いまひとつの状態でした。やはり塩害は少なからずあるようで楓の葉はかなり傷んで見えます。ランチは二度目の「古我邸」へ!! -2018.11.19-

海蔵寺 (神奈川県鎌倉市扇ガ谷)


鎌倉時代、七堂伽藍を持つ規模の大きい寺があったと伝えられますが、鎌倉幕府滅亡時に焼失し、その後、応永元年(1394)に鎌倉公方足利氏満の命で、上杉氏定が心昭空外を招いて再建され、扇ヶ谷上杉氏の保護を受けて栄えました。この寺には多くの言い伝えがあります。空外は「那須の殺生石」の話で有名です。仏殿の薬師如来坐像は「啼薬師」、「児護薬師」といわれ、胎内には仏面を収めており、啼薬師伝説があります。門前には、「千代能が いただく桶の 底脱けて 水たまらねば 月もやどらじ」とうたわれたと伝えられる「底脱の井」や、鎌倉時代の遺跡である「十六の井」もあり、水の寺といわれています。(下記鎌倉市掲示より)

「山門」

「脇門」

「本堂」(龍護殿)

関東大震災の後に大正14年に再建。内殿欄間の雲龍彫は文化9年(1812)、額は延宝9年(1681)霊芝の筆。間切戸の雲龍・山水の絵は狩野探信の筆になり、正面四枚戸の牡丹唐獅子の絵は藤原義信の筆。

「庫裡」

江戸時代中期に建てられた茅葺の二階建て

「仏殿」(薬師堂)

安永5年(1776)、「浄智寺」から移築し、翌年入仏供養を行った。「薬師三尊像」(鎌倉市指定文化財)・「十二神将立像」「伽藍神像」などを安置。

「鐘堂」


「十六の井」

境内の南の隅の岩窟中にある鎌倉時代の井戸。窟の中央に石造の「観音菩薩像」をまつり、その下方に「弘法大師像」を安置する。井戸の名は、窟底に径70cm、深4~50cmくらいの井十六穴がおのおの清冽な水をたたえているのにちなむ。

「底脱の井」

海蔵寺山門前にある「底脱の井」。

この井戸は、鎌倉十井の一つです。中世の武将の安達泰盛の娘・千代能が、ここに水を汲みに来た時、水桶の底がすっぽり抜けたため、「千代能がいただく桶の底脱けて、水たまらねば 月もやどらず」とうたったことから、この名がついたといわれています。井戸の底ではなく、心の底が抜けて、わだかまりが解け、悟りが開けたという投機(解脱)の歌です。(鎌倉青年会議所掲示より)

英勝寺 (神奈川県鎌倉市扇ガ谷)


初期の江戸城を築城した太田道灌の子孫で、徳川家康に仕えたお梶の方(英勝院)が道灌の屋敷跡に建てた尼寺です。お梶の方が行くと戦に勝利したことから、改名して、お勝という名になったそうです。お勝の方は、水戸将軍家の初代頼房の養母であったことから代々水戸家の姫が住職を務めています。江戸時代は水戸御殿と呼ばれたほど格式が高く、総門には三葉葵の紋を掲げ、さながら武家屋敷のような境内でした。仏殿、祠堂、唐門、鐘楼は江戸時代初期の建築で、これだけよくそろい、当時のままで残っている寺は少なく貴重です。(下記鎌倉市掲示より)

「山門」

<重要文化財>

屋根に反りがなく、真っすぐ葺き下ろされている。銅板葺き屋根の直線的意匠は、英勝寺の建物に共通した特色。

「仏殿」

<重要文化財>

間口、奥行きともに3間、屋根は寄棟、裳階(もこし)付きの瓦棒銅板葺の建物。軒を飾る子、丑、寅、卯など十二支の装飾彫刻が印象的。

写真出典:LINEトラベル

仏殿扉の「蝉錠」

"蝉を驚かせないよう静かにお参りください"という戒め、また、蝉は長い間地中にいて、そこから脱皮して姿を変えることから"再生"の象徴という意味があるそうです。

「書院」

「竹林」

「聖観菩薩」

「太子堂」

壽福寺 (神奈川県鎌倉市扇ガ谷)<国指定史跡>


源頼朝が没した翌年、妻の北条政子が明庵栄西を開山に招いて建立した鎌倉五山第三位の寺です。鎌倉幕府三代将軍の源実朝も、再三参詣しました。栄西は日本に初めて臨済宗を伝えた禅僧で、「喫茶養生記」を著すなど、お茶を飲む習慣を日本に伝えたことでも知られています。裏山の「やぐら」(中世の横穴墳墓)には、源実朝、母・政子の墓といわれる五輪塔があります。墓地には俳人・高浜虚子や作家・大佛次郎などが眠っています。(鎌倉市掲示より)境内は国指定史跡となっている。

御朱印を頂く際にお聞きしました。「一般公開」の日と「特別公開」の日があり、「一般公開」は立ち入れるのが総門から中門までの参道、裏山にある墓地だけで、「特別公開」の日の1月の元旦から七草の期間と、5月初め1週間に中門が開かれるとのことです。

「総門」

「参道」

「総門」から「中門」に続く「参道」は、桂敷きという技法を使って石畳が敷かれている。この石畳の「参道」は鎌倉一美しい「参道」といわれている。

「仏殿」

小棟造りの寄棟造桟瓦葺の「仏殿」。本尊は「籠釈迦」と呼ばれる「宝冠釈迦如来像」。「仏殿」前のビャクシンは、鎌倉市の天然記念物。

古我邸 (神奈川県鎌倉市扇ガ谷)


ランチは、鎌倉三大洋館の1つの「古我邸」へ。春に続いて二度目!!。1916年(大正5年)別荘として建築され、2015年4月に改修工事を経てフレンチレストランとして再生。敷地面積は1500坪にも及ぶ築100年の雰囲気のある洋館でランチを満喫!!