「附属自然教育園」(Institute for Nature Study)は、およそ20万㎡の広さで大都市「東京」の中心部にあって今なお豊かな自然が残る、都会の中のオアシスともいえる貴重な森林緑地。元は400~500年前の中世の豪族の館から始まったとされ、江戸時代には増上寺の管理下に入ったが、寛文4年(1664)には、徳川光圀の兄にあたる高松藩主松平讃岐守頼重の「下屋敷」、明治時代には陸海軍の「火薬庫」、大正時代には宮内庁の「白金御料地」と歴史を重ね、通常一般の人々が中に入ることができなかったために、まれに見る豊かな自然がここに残された。昭和24年(1949)、文部省の所管となり全域が「天然記念物及び史跡」に指定されると同時に、国立自然教育園として広く一般に公開され、その後、昭和37年(1962)に「国立科学博物館附属自然教育園」として現在に至っている。~附属自然教育園HPより抜粋転載~ -2020.07.02- 秋の紅葉は、Season 花・紅葉・祭り 秋 附属自然教育園-紅葉-(Dec.2011) へ。
自然教育園の歴史と自然
自然教育園のおいたち
ガイドマップ
附属自然教育園HPより転載
やぶみょうが(藪茗荷)
ツユクサ科の多年草。茎は直立し、高さ50〜100cm。葉は狭長楕円形で、ミョウガに似る。夏から秋、茎頂に長い円錐花序を立て、白色の小花をつける。
「土塁」
前に見られる土盛りが土塁です。この土塁は、今から400~500年前、白金長者と呼ばれる豪族によって、外敵や野火を防ぐために築かれたと考えられています。土塁は、園の周辺や館のまわりに築かれ、その上にシイの木を植えたといわれています。自然教育園の池や沢の水は、北側にある土塁の下を通って外へ流れますが、この出口を閉じると上流部が大きな池になるように作られています。~下記案内板より転載~
小径
「水鳥の沼」から回ることに!!
「館跡」(やかたあと)
自然教育園は、室町時代には「白金長者」の屋敷があった所と伝えられており、史跡に指定されています。園内には、周囲を囲むように土塁が残っており、当時の屋敷の面影をとどめています。ここの前方・左右には、逆U字型の土塁がみられますが、この土塁は周囲を囲む土塁とは趣が異なり、この附近に白金長者の住んだ館があったものと思われます。左の場所は、土塁を切り開いて道がつくられました。ここでは土塁の断面を見ることができます。~下記案内板から転載~
トラノオスズカケ
トラノオスズカケは、四国や九州に分布する希少な植物で、現在では絶滅危惧種に指定されています。「自然教育園」のトラノオスズカケは、平賀源内が江戸時代、松平讃岐守の故郷から持参し移植したと言い伝えられています。園内では1949年(昭和24)に絶えたと考えられていましたが、2007年(平成19)に58年ぶりに再発見されました。
カルガモやサギなどの水鳥が遊びに来る。
ガクアジサイ
「おろちの松」
この大きな松は江戸時代、松平讃岐守の下屋敷の面影を残す松の一つ。樹齢約300年、いつの頃からか、「大蛇の松」と伝えられています。令和元年(2019)の台風で倒れ、現在は自然の樹木の姿を見ていただけるよう、そのままにしてある。
倒れた「おろちの松」
倒れる前の「おろちの松」
写真出典:東京とりっぷ
アサザ(浅沙)
水生植物の浮葉植物。
小さな黄色い花を咲かせます。
チダケサシ(乳茸刺)
ユキノシタ科チダケサシ属。小さく可愛らしい花をたくさん咲かせます。乳茸刺(チダケサシ)の名前は、野山でとったチダケ(菌類の一種チチタケの地方名)をこの茎に刺して持ち運んだことによる。
おおばぎぼうし(大葉擬宝珠)
くさすぎかずら科。葉身は卵形または卵状楕円形で、長さ30-40cm、緑色で、時に白色を帯びる。花期は6-8月。花茎は50-100cm。花筒は長さ4-5cm、白色または淡い紫色を帯びる。
イヌヌマトラノオ
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。花が集まってつく様子を虎の尾に見立てたことが名前の由来。園内にもあるオカトラノオとヌマトラノオの雑種(異なる種類が交雑してできた個体)。花序や葉の形などで、それぞれの中間的な形質を持っている。
東側に湿地を望みながら、ケヤキ・ミズキの森の下に伸びる小道。
ハンゲンショウ
ドクダミ科ハンゲショウ属の多年草。葉の一部が白くなっている。名前の由来は、半夏生(夏至から11日目)の頃に花が開き、葉が白くなるからという説や、半分化粧したような葉にちなむ説などがある。
四季折々の植物が水際にも映え、美しい風景をかもし出す。
チダケサシ(乳茸刺)
ユキノシタ科チダケサシ属。小さく可愛らしい花をたくさん咲かせます。乳茸刺(チダケサシ)の名前は、野山でとったチダケ(菌類の一種チチタケの地方名)をこの茎に刺して持ち運んだことによる。
のかんぞう(野萱草)
ユリ科ワスレグサ属の多年草。野原や堤防などのやや湿った場所を好む植物で、花はユリの花の形をした橙赤色や茶褐色などで、朝開き夕方にはしぼむ「一日花」。若葉は甘みがあり食用となる。
イヌヌマトラノオ
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。花が集まってつく様子を虎の尾に見立てたことが名前の由来。園内にもあるオカトラノオとヌマトラノオの雑種(異なる種類が交雑してできた個体)。花序や葉の形などで、それぞれの中間的な形質を持っている。
くさふじ
マメ科 ソラマメ属。茎の上部に青紫色をした筒状の花が房状に集まって咲く多年草の植物。
たかとうだい(高燈台)
トウダイグサ科トウダイグサ属で、山野に生える高さ30~80cmの多年草。茎の先にやや大きい葉が5枚輪生する。 その先に中心から柄を複数伸ばし、各柄には2~3個の苞葉にくるまれた複数の杯状花序をつけるという独特の形。
その名の通り、瓢箪(ひょうたん)の形をしている。
この老松は江戸時代、松平讃岐守(まつだいらさぬきのかみ)の下屋敷の面影を伝えるものです。近くのひょうたん池などとともに、回遊式庭園であったと思われています。~下記案内板より転載~
新緑です♬
ここの松も立派です!!
自然教育園見ごろ情報
2020年6月25日号
附属自然教育園