高御座と御帳台 (東京国立博物館)


令和元年10月22日、天皇陛下が即位を公に宣明されるとともに、その即位を内外の代表がことほぐ儀式として、皇居の宮殿において、「即位礼正殿の儀(そくいれいせいでん)」が行われた。儀式においては、宮殿の正殿松の間に高御座と御帳台が置かれて、天皇陛下が御束帯(黄櫨染御袍)をお召しになって「高御座(たかみくら)」に昇られ、皇后陛下が御五衣・御唐衣・御裳をお召しになって「御帳台(みちょうだい)」に昇られたのち、天皇陛下からおことばが。また、宮殿内の回廊などには、伝統的な装束を着装した威儀の者や威儀物捧持者などが並んだ。本特別公開では、即位礼正殿の儀で用いられた高御座・御帳台と威儀物を一般参観に供するとともに、即位の礼の諸儀式の写真と、装束姿を再現する人形を展示している。~東京国立博物館HPより抜粋転載~ -2020.01.03- ガラス越しの撮影でなかなか難しい💦スマホのほうがきれいに撮影できました。

特別観覧パス

高御座と御帳台

高御座 (たかみくら)


「高御座」は、奈良時代から天皇の即位に関する重要な儀式などで用いられてきたとされている。今回の「即位礼正殿の儀」では、天皇陛下は、台座の上にのぼって即位を宣言するおことばを述べられます。現在の「高御座」は、皇后さまがのぼられる「御帳台(みちょうだい)」とともに大正天皇の即位にあわせて大正2年につくられ、上皇さままでの3代の天皇の即位に伴う儀式で使われてきた。高さは6メートル50センチ近くあり、縦横それぞれ6メートルほどの「浜床(はまゆか)」と呼ばれる四角形の台座の上に、八角形の天蓋(てんがい)が設けられている。また、「浜床」の側面には、いずれも想像上の動物の、「鳳凰(ほうおう)」や「麒麟(きりん)」が描かれている。天蓋の一番上には金色の大きな鳳凰が載っているほか八角形の頂点の部分それぞれにも小さな鳳凰が取り付けられており、さらに大小28の鏡なども飾りつけられている。「高御座」と「御帳台」の台座にはそれぞれ「御椅子(ごいし)」といういすが置かれている。「高御座」には歴代天皇に伝わる三種の神器(じんぎ)のうちの剣(つるぎ)と曲玉(まがたま)などを置く「案(あん)」という台も置かれる。天蓋からは、表が深い紫色、裏がひ色の絹織物のとばりがかけられていて、侍従と女官がこのとばり開けると両陛下が初めて参列者に姿を見せられることになっている。~NEK NEWS WEBから抜粋転載~


御帳台


「御帳台」は、「高御座」とほぼ同じつくりですが、やや小ぶりで、高さは5メートル50センチほど、「浜床」の大きさは縦横それぞれ5メートルほどとなっている。


裏側から見た「高御座」・「御帳台」


「鳳凰(ほうおう)」

即位礼正殿の儀における服装


天皇陛下は、御束帯「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と呼ばれる装束。平安時代、嵯峨天皇が天子の御服と定めて以来、天皇のみが着用できる色として伝わってきたという。頭にかぶられる「立纓(りゅうえい)の御冠(おんかんむり)」も天皇を象徴する冠で御笏をお持ちになり、皇嗣殿下は、束帯「黄丹袍(おうにのほう) 」に帯剣され垂纓の冠をお召しになっていた。十二単衣の上の御唐衣(おんからぎぬ)が白と萌葱(もえぎ)色。その下の薄紫色の表着(うわぎ)には、皇后さまのお印「ハマナス」の紋(もん)が入っていた。

即位を公に宣明される「おことば」 -令和元年10月22日「即位礼正殿の儀」-


宮殿の正殿・松の間に設置された舞台「高御座(たかみくら)」の上からおことばを述べられた。

上記写真出典:会場内掲出の写真

「即位礼正殿の儀」で述べられた「おことば」(全文)

さきに、日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。ここに「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。上皇陛下が30年以上にわたる御在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その御心を御自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。

天皇陛下・皇后陛下が、

正殿松の間からご退出

上記写真出典:会場内掲出の写真

「即位礼正殿の儀」の祝賀パレード  -祝賀御列の儀-


天皇陛下の即位に伴う22日の祝賀パレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」、台風19号による甚大な被害を配慮、11月10日に延期、実施された。

上記写真出典:会場内掲出の写真